2009年03月12日

アルツハイマーとはどんな病気

1905年、ドイツの病理学者アルツハイマーが進み具合性の記憶障害をともなった痴呆患者を報告しました。
このことが、アルツハイマー病の由来です。
アルツハイマーは45〜65歳に発病する大脳の萎縮性疾患で、痴呆に伴う失語、失行、失認がみられます。
高齢になるほど、発症率は高くなります。
しかし、現在は18歳〜64歳の若年層でアルツハイマーにかかる人もおり、年齢を問わずかかる病気と言えます。
アルツハイマーの初期の状態は、頑固、自己中心的、人柄に繊細さがなくなるなどの軽度の人格変化、不安・抑うつ、睡眠障害、幻視妄想などです。
ごく初期の症状は本人も家族も気づかないほどの頭痛やちょっとしためまいのような、日常的によくある症状です。
やがて、不安感に駆られたり、夜眠れなくなることから、うつ病と勘違いしてしまう場合もあります。
アルツハイマーでの初期の状態に気づき、早期からの対処により病状の進み具合を抑えることができます。
初期の状態には、新しいことを覚えていられない、物や人の名まえが出なくなる、家事や仕事の段取りが悪くなる、物をどこに置いたか忘れるなどがあります。
家事や仕事の段取りが悪くなるとは、料理の手順を忘れたり間違える、同じ道を間違える、同じことを何度も尋ねる、駅で切符が買えないなどです。
現在では、初期に対応することで進み具合を抑えるだけでなく、本物のアルツハイマーへの移行を止めることもできるようになっています。
初期の状態を見過ごさないことがこの病気では重要です。
ニックネーム helman at 11:12 | アルツハイマー初期の状態を理解する

アルツハイマーになる原因は何なのか

アルツハイマーの原因にはいくつかの説があります。

β(ベータ)アミロイドというタンパク質が脳内の組織に蓄積し、脳の神経細胞が死滅。
脳(特に大脳皮質)が極端に萎縮し、痴呆発症へ至るという説が有力です。
βアミロイドは正常な人においても合成、分泌されていますが、酵素によって分解され蓄積しません。
しかし、加齢に伴い分解が追いつかず蓄積されることがアルツハイマーの発症につながると考えられています。

大脳皮質などにできる染みのような老人斑という繊維状の物質の増加がアルツハイマーの原因とする説があります。
しかし、老人斑はアルツハイマーでない人にも多く見つかり、短期の記憶に関わる海馬ではあまり見られません。
そのため、この説は現在疑問視されています。

古くなった繊維状のタンパク質が細胞内にたまって固まった糸くずのような神経原繊維変化が原因だという説もあります。
アルツハイマーになった人の脳内神経細胞で神経原繊維変化は多く見られ、増加すると神経細胞は減少します。
しかし、老人斑と同じようにアルツハイマーでない人にも神経原繊維変化は見つかっています。

遺伝する家族性アルツハイマーでは、βアミロイドのもととなる物質であるアミロイド前駆体タンパク質(APP)遺伝子、プレセニリン1、プレセニリン2という遺伝子が、原因遺伝子であることが判っています。
APP遺伝子、プレセニリン1、プレセニリン2の変異がβアミロイドを増加させます。
そして、βアミロイドは神経細胞の中に蓄積して、アルツハイマーが発病すると考えられています。

また、神経伝達物質の異常、アルミニウム、活性酵素など様々な原因因子が考えられています。
しかし、原因が特定されていないのでいつアルツハイマーになってもおかしくありません。
初期の状態を見逃さずないようにして、初期の状態が起こった段階での治療が、症状の進み具合を防ぐのです。
ニックネーム helman at 11:11 | アルツハイマー初期の状態について

2009年03月10日

アルツハイマーの段階別症状

アルツハイマーの症状には下記のような段階があると言われています。

・軽度認知障害(アルツハイマーの前触れ)
知的能力の低下の2〜3年前から、軽度の人格変化(頑固になる、自己中心的など)、不安・抑うつ、睡眠障害、幻視妄想などが起こります。
軽い物忘れがありますが、金銭の計算や車の運転など日常生活に支障がないため気づきにくいのです。

・アルツハイマー第一期
健忘期とも言われます。
健忘症状、空間的見当識障害(道に迷う)、多動・徘徊などが認められます。
大脳皮質の全般の機能が衰え始める時期で、単なる物忘れの度を越え始める時期でもあります。

・アルツハイマー第二期
混乱期とも呼ばれます。
大脳皮質の萎縮が進み具合して初期の症状が一層深刻化し、会話が困難になります。
高度の知的障害、失語、失行(方法はわかるのにできない、服の着方は知っているのに着ることができないなど)、失認(目では見えているのに、見えていると認識できない)が現れます。
錐体外路症状(スムーズな体の動きが取れない)はパーキンソン病と間違われることもあります。

・アルツハイマー第三期
臥床(がしょう)期とも言われています。
高度な痴呆の末期で、寝たきりとなり、しばしば失禁、拒食・過食、反復運動、けいれんなどが起こり、ことばも失われます。
身の回りのことができなくなるので生活全般において介護が必要となります。

高齢化のため介護に必要な期間が伸び、大きな社会問題となっています。
そのためにもアルツハイマーの初期の状態を見逃さないようにすることが大切です。
アルツハイマーと診断されてから2年〜5年で感染症などにより亡くなると言われています。
初期の状態で適切な治療を受けることは、あなたにもあなたの家族にも重要なことなのです。
ニックネーム helman at 18:02 | アルツハイマー初期の状態とは

アルツハイマー型認知症とは何か

認知症とは、脳の知的な働きが様々な病気によって低下し、記憶や判断力に障害が起こり、日常生活に支障をきたす状態を指します。
物忘れとは違い、体験の全てを忘れてしまうといった症状が起こります。
通常の老化よりも早いスピードで神経細胞が消失してしまうのが、認知症なのです。
認知症にはいくつかの原因がありますが、全体の8〜9割を占めると考えられているのは脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症です。

脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血など脳の血管に異常が起きたことによる認知症です。
アルツハイマー型認知症とは一般にアルツハイマーと呼ばれているものです。
脳がなんらかの原因で萎縮して、知的低下や人格の破壊が起こる認知症のひとつです。

この他、認知症には脳の後ろの病気から起こるレビー小体型認知症や、脳の前の部分の病気から起こる前頭側頭型認知症などがあります。

日本は超高齢社会となり、認知症にかかっている人の数も年々増加しています。
現在、85歳以上の3〜4人に1人は認知症だと言われています。

脳血管性認知症は脳梗塞などの病気にかからない生活習慣を心がけることで防ぐことができます。
アルツハイマー型認知症は、もの忘れなど初期の状態で気づけば、アルツハイマーの進み具合や認知症への移行を防ぐことができます。
アルツハイマーだけでなく、認知症もまた初期の状態で対処すれば悪化を防ぐこともできます。
おかしいと気づいたら、躊躇せず診察を受けるのが重要になります。

老眼についてもっと知りたい方は老眼を治したいサイトが参考になります。
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2009年03月09日

治療薬もいろいろと出てきています

現在、アルツハイマーの症状の不眠、易怒性、幻覚、妄想などに効果があり、病気をある程度遅らせる薬もでてきています。
初期の状態での対処で深刻な事態を防ぐことができるようになっています。

アルツハイマーは、脳の神経伝達物質であるアセチルコリンの減少が見られます。
そのため、アセチルコリンを分解する酵素を阻害し、アセチルコリンを増やすドネペジル(製品名 アリセプト)という薬が日本で多くの人に使用されています。
この薬は脳内のアセチルコリンの量を増加させるだけでなく、病気の進み具合も遅らせることが分かってきています。

こうしてアルツハイマーの進み具合を防ぐことで、本来の天寿のまっとうできるようになっています。
失禁や徘徊など、家族にとって苦労の多い場面の軽減も考えられます。
アルツハイマーを根本的に治す薬がないからと絶望しなくても良いのです。
初期の状態が出た段階で適切な治療を受け、薬の投与によって進み具合を食い止めることができるのです。

ドネペジル(アリセプト)を開発した製薬会社エーザイでは、次世代のアルツハイマー治療剤「E2012」の開発に向けて動き出しています。
E2012はβ(ベータ)アミロイドの生成プロセスに着目した治療剤で、アルツハイマーの症状の改善を目指しています。

アルツハイマーの原因究明のための研究は現在、世界中で行われています。
将来、アルツハイマー患者の利用しやすい貼り薬や治療薬ができることが望まれています。
ニックネーム helman at 10:19 | アルツハイマー初期の状態について

アルツハイマー専門医への受診

アルツハイマーや認知症の専門医がいるのは多くは精神神経科や神経科ですが、医療機関によっては神経内科、老年科などの場合もあります。
「物忘れ外来」という名称である場合もあります。
かかりつけ医がいる場合は、そこから専門医を紹介してもらうが一番です。
専門医がどこにいるのかわからない場合には、各都道府県にある高齢者総合相談センター(シルバー110番)や保健所などに問合せをしてみましょう。

受診すると最初に行われるのは問診です。
本人だけでなく、家族の人の情報も重要ですので、一緒に受診してください。
現在、医療機関ではアルツハイマーの診断の際、判断材料の一つとして改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)が一般的に使用されています。
この評価スケールはアルツハイマーだけでなく、認知症を診断するために日本で開発されたものです。
現在の自分の状況を正しく認識できているか、記憶、計算力、失語などの短時間での測定ができます。

家族が症状に気づいても病院に行くのをためらう場合があります。
また、本人がかたくなに受診をこばむ場合もあります。
しかし、何の対策もしていないとアルツハイマーや認知症であった場合、症状の進み具合を進めてしまいます。
初期の状態がでたら、敷居が高いと思わずに早急に病院へ行きましょう。
本人が受診をいやがる場合は、皆受けることになっているなどと言って病院に連れて行くなどの工夫も必要かもしれません。
初期の状態を逃さないことがアルツハイマーの治療では重要なのです。
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2009年03月08日

アルツハイマー初期状態、軽度認知障害の診断

アルツハイマーの診断、治療の場で現在注目されているのが軽度認知障害(MCI)です。

アルツハイマーの前触れである軽度認知障害(MCI)は、アルツハイマーの早期診断と早期治療の面から注目されています。
軽度認知障害の診断は、認知機能が正常域を越えて悪いが、認知症ではないという判断で行います。
アルツハイマーの前触れでもある軽度認知障害という初期の状態でアルツハイマーと判明すれば、その後の治療に大きく効果が出るのです。

脳血流シンチ(SPECT)という精密診断機器で、軽度認知障害の人の脳の血流を測定する検査が2002年頃から多く行われるようになってきました。
脳血流シンチは体内に微量の放射性同位元素を注射して、脳の血流の様子をシンチカメラという大きなカメラで撮影します。
また、軽度認知障害の段階での薬の処方も一般的になってきています。
問診や記憶テストなどで軽度認知障害と認められて、脳血流シンチによりアルツハイマーの典型的な脳の血流低下が発見されるとアルツハイマーの初期と診断します。
そして、アルツハイマーの治療薬であるドネペジル(アリセプト)を早期から使用することがあります。
軽度認知障害の段階からのこの薬の服用で、アルツハイマーの抑制期間を長くする可能性があるのです。

アルツハイマーなどが原因の認知症を専門に診療する物忘れ外来が全国に開設されています。
認知症やアルツハイマーを疑う場合は、このような物忘れ外来などを早めに受診することが重要です。
初期の状態での受診で軽度認知障害の可能性を含めた精密な診断を受け、病気の進み具合を防ぐことが可能なのです。
ニックネーム helman at 11:59 | アルツハイマー初期の状態を理解する

アルツハイマーの脳に起こっていること

アルツハイマーの脳内で起こっている変化には下記のようなものが挙げられます。

・大脳皮質の著しい萎縮(小さくなること)
アルツハイマーでは、脳全体、特に側頭葉や頭頂葉が萎縮していきます。
成人で通常1,400グラム前後の脳が、発症後10年位過ぎると800〜900グラム以下に減ってしまいます。

・老人斑、神経原繊維変化、神経細胞の脱落
アルツハイマーの人の脳を顕微鏡で観察すると、神経細胞と神経細胞の間にシミのような老人斑や神経細胞の中に糸くずのような神経原線維変化が見られます。
老人斑や神経原線維変化の増加に伴って神経細胞が減っていきます。

・神経伝達物質の異常
神経伝達物質の異常は、アルツハイマーの発現に深く関わっていると考えられています。
アルツハイマーは、いろいろな神経伝達物質の減少がみられます。
特に、記憶の働きに関わる神経伝達物質アセチルコリンの減少が強いことが明らかになっています。

脳の画像診断で使用するCT・MRIでは、脳萎縮・脳溝脳室拡大など、脳の形態的な異常を見つけることができます。
脳血流シンチ(SPECT)・PETでは脳血流量・酸素消費量・ブドウ糖消費量など、脳の機能的な異常がわかります。
SPECT・PETは、CT・MRIで確認される形態的な異常出現前の早期発見が可能です。

現在は、脳の変化の様子を見ることができるため、アルツハイマーの早期発見が可能になりました。
初期の状態に気づき、脳内の様子を知ることでアルツハイマーの進み具合をくい止めることができるのです。
医療の進化により、初期の状態で対処できることが多くなったのです。
ニックネーム helman at 11:58 | アルツハイマー初期の状態を知る

2009年03月07日

CT・MRIも有効です

アルツハイマーの画像診断は、解析手法の発達によって従来の除外診断、鑑別診断としての検査から、発病前の診断を行う検査としてその重要性を増しています。
また、アルツハイマーの治療薬の登場でアルツハイマーの早期診断が必要となっています。
ここでは画像診断に用いられるCTとMRIについての説明をします。

・CT(コンピューター断層撮影)
X線で撮影をし、コンピューターで処理することで身体の中の様子を映像化します。
体を輪切りにしたような写真を撮るだけでなく、コンピューター処理によって脳や骨、臓器などの立体的な映像を撮ることができます。
レントゲンとは違い、検出器が体の周りを回りながら人体の輪切りの画像を撮影します。
脳の撮影によって頭の中の出血や、認知症の発生原因が脳血管性認知症かアルツハイマー型認知症なのか、脳腫瘍や脳内のけがなどで精神に変調をきたしているのか、といったことの確認ができます。

・MRI(磁気共鳴画像検査)
強い磁石の力を借り、生体を構成する原子のうち最も多く存在する水素原子から信号を取り出し、それを画像化する検査です。
脳の萎縮など、アルツハイマーに特有の所見の有無を調べられます。
放射線被曝が全く無く、安全です。
信号を取り出すときの条件を変えたり造影剤を用いて様々な性質の画像が得ることができ、あらゆる角度で断層撮影が可能なのでそれらを組み合わせ、全身のどの部位でも詳しい撮影・診断ができます。
最近では、機械の性能が格段に良くなり、これまで長くかかって難点だった撮影時間も、短くなってきています。
心臓ペースメーカーや人工内耳を装着している人などはこの検査を受けられない場合があります。
また、狭いトンネルのようなところに入るので閉所恐怖症の人に不向きという面もあります。

アルツハイマーは初期の状態に気づき対処することで進み具合を止めたり、遅らせたりできるようになっています。
初期の状態に気づいたら、きちんと診察や診断を受けるように心がけましょう。
ニックネーム helman at 12:01 | アルツハイマー初期の状態を学ぶ

画像診断・PETをご存知ですか?

CTが開発されて体の横断断層像が得られるようになり、画像診断の重要性は飛躍的に増加しました。
さらにMRIが開発されて、現在、様々な病気の診断に広く利用されるようになりました。
これらの画像診断装置は、病変の形態を画像化することができますが、逆にいえば、形態的な変化がないと病気を診断できません。
一般には、機能的な変化の方が形学的な変化よりも先に引き起こされると考えています
PETは局所の機能情報を画像化することにより、従来の画像診断装置で発見できなかった病気を、より早期に診断することができるのです。
このため、CTやMRIで異常が見つからない場合でも、PETでアルツハイマーがわかることもあるのです。

PET(ポジトロン断層撮影法)は全身を一度に検査できるため、全身のガンの探索ができると話題になっている検査方法です。
PETはガンの検査だけでなく、アルツハイマーや他の認知症の早期診断やパーキンソン病の診断、高次脳機能障害の診断にも使われています。
また、がんの検査のためPETを受けた人の中に、偶然、早期のアルツハイマーが見つかる場合もあります。
PETでの検査では、ポジトロン(陽電子)を放出する薬を静脈から注射したり、呼吸させたりして体内に吸収させて、薬が心臓や脳などに集まる様子を撮影します。
脳を画像化して血流の状態などを明らかにし、脳の活動状況を観察することができます。
アルツハイマーの重症度だけでなく、数年後のアルツハイマーの重症度のある程度の予測も可能となっています。

PETは細胞の働き具合を知る検査なので、具体的な場所がわからないという欠点もあります。
CTやMRIなども含め、多角的に検査結果を見て判断することが必要です。

このように高機能な検査ができるようになり、初期の状態での検査はより大切な時代になっています。
初期の状態でアルツハイマーに気づき対処すれば、大切な命を守ることができるのです。
ニックネーム helman at 12:01 | アルツハイマー初期の状態について